「千に3つ」という広告のウソ
広告業界では昔から「千に3つ」という言葉があり、
DMやチラシなどの広告を1000枚まいたら問合せが3件(反応率0.3%)という意味ですが、
この数値はバブル成長期の話で、
商品を作れば何でも売れた旧石器時代の話です。
今の時代に、こんな数値を信じてはいけません。
今は不況のまっただ中です。現実はこれの1/10~1/50という数値です。
太陽光発電やリフォームなどの
高額商品のチラシ広告の反響は、7千枚~8千枚に1件の問合せです。
しかも、この1件は冷やかし客も含めた
「単に、電話がかかってくる1件」であって、契約できるかどうかは別です。
他の業界だと、
住宅の場合、1万枚~1万5千枚で1組みが現場見学会に来場。
学習塾だと1万枚~2万枚で生徒1人が入塾
という感じです。
これが、不況まっただ中の現実の数値です。
だから、1千枚~2千枚チラシを配った所で、電話が1本もならないのは当たり前。
広告が少なすぎるので、良い広告なのか、ダメな広告なのかわからないです。
ここで、私の体験をお伝えすると、
チラシ広告に切り替えた当初、
「売れるかどうかわからんお前の広告にお金をかけてられん」
と、社長(父親)が言うので、
折り込みチラシではなくポスティングで広告を配っていました。
「どうせ配るなら、たくさんあった方がいい」という社長の意見で、
- 私が作ったチラシ
- 社長が作ったチラシ
- アルバイト募集のチラシ
- 環境問題を訴えた資料
- 花屋のチラシ
合計5種類をポスティングしました。
結果、2ヶ月かけて3万枚ポスティングしましたが反響ゼロ。
2ヶ月かけて問合せゼロです。
冷やかしの電話すら鳴りませんでした。
おそらく、私たちが配ったチラシや資料は「即ゴミ箱行き」だったんでしょう。
5種類のチラシと資料をそれぞれ3万枚、合計15万枚。
1枚4円以上かかっていましたから、最低でも60万円使いました。完全に無駄金です。
つまり、私は60万円使って2ヶ月もの間、ゴミをばらまいていた事になるのです。
普通はここでやめます。
- 「やっぱりチラシなんかで売れへんわ」
- 「テレアポ(飛び込み)の方がいいわ」
と言って、きつくてしんどい訪問販売に戻ります。
「チラシ試してみたけどダメだったわ~」という人の9割がここで脱落しています。
だけど、私はやめませんでした。
あの、きつくて、つらい訪問販売に戻りたくなかったからです。
それから試行錯誤の末、
徐々に反応がとれるチラシが作れるようになりました。
当初、広告の平均値がわからなかったので、
いい広告かどうかわからず、いたずらに時間が過ぎていきました。
チラシ広告をやらない2つの理由
理由1つめ
平均値を知らないから、いい広告かダメな広告か判断できない。
よーし、この広告なら問合せバンバン来るだろう!と言って、1000枚、5000枚配る。
あれ?問合せがないぞ。
やっぱり広告なんかで太陽光発電が売れるわけないか~。と言ってやめてしまう。
理由2つめ
「良い広告」というのが、どういう広告かわからないから、
他社と同じようなチラシをつくってしまう。
広告で、太陽光発電が売れるのか~。
どれどれ、この前チラシにのってたあの広告を参考につくってみよう…。
おかしいなぁ。1万枚配ったのに問合せがないぞ。
なんでだ?やっぱりチラシなんかで売れるわけないか~。と言ってやめてしまう。
だから、結果がでない。
そして、結果がでる前にやめてしまう。
「スタッフ3人使ってポスティングしたけどダメだったわ~」と言う前に、
- チラシ広告の内容がダメだったのか?
- 地域がダメだったのか?
- タイミングがダメだったのか?
- 配った枚数が少なくてダメだったのか?
- 広告媒体が悪かったのか?
少なくとも、この5つはチェックしてみてください。
太陽光発電は「高額商品」という性質上、
1000枚、2000枚、のチラシを配っても効果はありません。
たいてい、チラシの内容がダメか、
枚数が少ないからダメのどっちかです。
他社のチラシを真似しても、
他社と同じような反応(1万枚で1件程度)しかありません。
何でもそうですけど、我流でやっても、なかなかうまくいきません。
時間とお金を大量に失います。(私は2年間試行錯誤しました)
師匠やコーチ、先生がいると簡単に上達できます。
【次回へ続く】