スペックでは売れない
営業の世界では有名な
「ステーキを売るな。ジュージュー焼いてるしずるを売れ」
という言葉があります。
これは、私が光通信時代に上司から教わった言葉ですが、
1937年初版のステーキを売るなシズルを売れ –ホイラーの公式 (フェニックスシリーズ)
にでてくる言葉です。
「和牛ステーキ1人前:3千円」だけでは、欲しくならないですが、
「ジュージューと肉汁がしたたり落ちる状態」を表現すると欲しくなる。というものです。
もっと言うと、
「ステーキを食べた後、どうなるか?」も加えてトークするといいです。
例えば、
好きな女性と食事に行くときは、ここのステーキ屋さんがいいよ。
ちょっと値は張るけど、お肉は柔らかくて、ムードも良いし、みんなイチコロだよ(笑)
などの、ただの「肉」から、
「好きな女性を口説けるお肉」という付加価値を付けることが出来ます。
わかりにくいですかね?
ちょっと思いつきで書いているので、例えが下手で申し訳ないですけど…。
まぁ、要するに、商品のスペックではなく夢を売れ!というやつです。
その商品を使えば、どんな体験できるのか?
その商品を買えば、どんな夢が叶うのか?
などを説明するのが、営業トークです。
これをチラシに入れるのです。
広告の中に体験と夢を入れてしまうのです。
いい商品は世の中いっぱいある
「いい商品だったら売れる」という時代は終わりました。
世の中にはいろんな「いい商品」があり、人のニーズも多種多様化しているので、
「◯◯の人にとって、いい商品」という、「いい商品」の定義が変わりました。
例えば、洗濯機
手でゴシゴシ洗濯板で洗っていた時は、みんな洗濯機が欲しかったのです。
お金さえあれば、洗濯機を買いに走ったのです。
だけど、今はただの洗濯機、普通の洗濯機はいりません。
その人に合った、いい洗濯機が欲しいのです。
- 夜中に洗濯するから、静音性の優れた洗濯機が欲しい。
- 乾燥機と一体化している洗濯機が欲しい。
- 年配者のために出し入れがしやすいドラム式が欲しい。
- 除菌イオンがついてる洗濯機が欲しい。
- 置き場所が狭いからコンパクトな洗濯機が欲しい。
- ワイシャツがしわくちゃにならない洗濯機が欲しい。…等々
だから、広告でも「●●の人なら喜んでもらえる商品」という切り口が必要です。
「汚れがきれいに落ちる洗濯機ですよー!」と叫ぶより、
「◯◯の人専用の△△です」と言った方がお客さんの心に刺さります。
ただのコーヒーよりも「朝専用コーヒー」の方が売れます。
ただのトイレットペーパーよりも「シャワートイレ用トイレットペーパー」の方が売れます。
誰のための商品か?
何のための商品か?
を明らかにしましょう。
最高のセールストークとは?
チラシ広告に載せる最高のセールストークはどんな言葉でしょう?
先程から言ってるように、
商品のスペックを言っても意味がありません。
「体験」と「夢」を載せるわけですが、
良いことばかり書いてもお客さんは信用しません。
高額商品の場合、デメリットを書きましょう。
商品のデメリットを広告に載せるのです。
「絶対したくない体験」や「見たくない夢」を、あえて載せるのです。
本気で検討している人や悩んでいる人にとって、
この広告から目が離せなくなります。
人を夢中にさせる広告。
これが良い広告。
最高のセールストークです。
【つづく】