優れたリーダーの経営学

テーマパークの成功を決める3つの条件

テーマパーク3大条件とは?

 

前回の続き

 

佐世保の市長さんがHISの澤田社長に再建を依頼された時、

こうお願いされたそうです。

 

ハウステンボスは18年間ずっと赤字です。

7年前に1回潰れています。

このままではハウステンボスが閉鎖されてしまう。

ここが無くなったら九州の観光に大打撃です。

もちろん佐世保にも大打撃をこうむるので、ぜひ、なんとか力を貸して欲しい。

 

澤田社長はこの話を聞いた時、

即座に断ったそうです。

 

この案件は非常に難しい

 

なぜなら、テーマパークが成功するには3大条件がある。

この3大条件を全て外しているからだ。

 

とのことです。

 

気になりますよね。

テーマパークが成功するための3大条件。

 

今回、この3大条件をご紹介します。

 

 

 

テーマパーク3大条件その1

 

テーマパークは市場(マーケット)が大きいことが大前提で作らなきゃいけない。

実際、テーマパークに来る人の7割が地元の人です。

 

東京ディズニーランドは関東に3千万人の市場がある

USJは大阪に1千万人〜2千万人の市場がある。

ハウステンボスは佐世保、長崎合わせても5百万人もいない。

下手したら2百万人もいない。

 

ハウステンボスは

市場(マーケット)が小さすぎる。

 

 

 

テーマパーク3大条件その2

 

そして次がアクセスの問題。

つまり「交通の便」ですね。

 

東京ディズニーランドは東京駅から15分〜20分でいけます。

羽田空港・成田空港からもアクセスが良い。

上海や韓国からの飛行機も30分に1本飛んでいます。

もちろん全国から来ます。

 

それに比べてハウステンボス(長崎)は上海からは「週に2便」だけ。

韓国からも週に2便。

東京から1時間40分前後、バスで1時間。

 

アクセスがすごく悪い。

 

アクセスが悪いとどういう事が起きるかというと、

東京や大阪の人が1時間30分かけて、さらにバスで1時間かけて来て頂けたとします。

 

ハウステンボス来ていただいて、

綺麗だった。

町並みがすごく良かった。

 

と言って頂けたとしても、そのお客様はもう2度と来ないです。

 

最初の1回は来て頂けるんです。

でも、アクセスが悪いと「まぁいいか」となって2回目来ていただけないです。

 

つまり、リピーターにならないんですね。

 

ビジネスというのはリピートが起きると良いビジネスになりますが、

もう二度と使って頂けないとなると、非常に難しいんですね。

 

 

 

テーマパーク3大条件その3

 

そして、テーマパークは雨が多いところは向かないんですね。

ディズニーやユニバーサルはフロリダやマイアミにあります。

ほとんど雨が降らないんですね。

 

「長崎は今日も雨だった」という歌もあるように

長崎は雨が多いんですね。

 

雨が降ると3割のお客様が減るんです。

 

 

・市場(マーケット)が小さい

・アクセスが悪い

・天候が悪い

 

このテーマパーク3大条件をことごとく外している。

最も作ってはいけない場所にテーマパークを作ってしまっているんですね(苦笑)

 

ハウステンボスは確かにきれいで美しい。

でも、テーマパークが必要としている3大条件を全部外してる。

 

こんなに難しい案件はないということで、

即座にお断りした。

 

とのことです。

 

 

まぁその後、佐世保の市長さんが「三顧の礼」で熱烈アタックをし、

澤田社長が再建を乗り出します。

 

その後の動きがまぁ凄い。

 

3年以内に黒字化しなかったら撤退するという契約書を交わす。

 

・固定資産税の免税(固定資産税と同額の再生交付金を10年間ハウステンボスに交付する)

 

・福岡で絶大な力がある福岡七社会からの債権を放棄させ、さらに出資もさせます。※福岡七社会(九州電力、福岡銀行、西部ガス、西日本鉄道、西日本シティ銀行、九電工、九州旅客鉄道)

 

これらのやり取りをテレビで見てました。(福岡銀行に債権を放棄させる話し合いが合意)

もうこの時点で「再建の8割が達成」とテレビで言っていたと思います。

 

いやー本当に凄い。

さすが再建のプロ。日本屈指の名経営者です。

 

 

それでは最後に、

 

澤田社長がハウステンボスの社長になった時、

従業員に向けた言葉を紹介します。

 


給料も上がらずボーナスも出ないのに、なぜ、皆さんはここで働いているのですか。

それはお客様を喜ばせたい、感動させたいといった想いがあるからではないでしょうか。

皆さんにも夢があるでしょう。ぜひ、聞かせてください。

私はハウステンボスを東洋一美しい観光ビジネス都市にしたいという夢を描けたから、再建をお引き受けしました。

みなさんの夢をあわせて、この素晴らしい可能性に満ちたハウステンボスを再生させましょう。


 

ぐっと来ますね。

 

あの優しい口調で言われたら目頭が熱くなると思います。

 

 

そういえば、がっちりマンデーというTV番組で、澤田社長がおすすめする本に

中村天風さんの「運命を拓く」を紹介していた。

https://amzn.to/2uJdsOr

 

この番組が放送された後、この書籍が人気ランキングに仲間入り、

さらに品切れを起こしていました。(今は普通に買えます)

 

 

今、Amazon見てたら、こんな本も出てました。

運をつかむ技術―18年間赤字のハウステンボスを1年で黒字化した秘密

ハウステンボスの再生をもっと詳しく知りたい方はおすすめ出来ると思います。

https://amzn.to/2TWLY22

 

 

ちなみに、澤田社長に来る案件はここ10年位、ずっと「再生の案件」ばかりだそうです。

 

そういえば、ジャパネットたかたの高田社長(元社長か)も

サッカーチーム「V・ファーレン長崎」をJ1に昇格させ、再生させたと話題になった。

 

偉大な経営者は何をやっても、歳をとっても、

一流ということが証明された。

 

この「歳をとっても」というのがいいですね。

 

 

 

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